大学生のときに読んだ『サードドア』を片手に

Clutching the third door since my college days

大学生のときに読んだ『サードドア』、王道の列を抜けて裏口を探す—そんな発想が、休学インターンからリクルート入社、そして創業期のNexGenへの転職まで、僕の選択を導いてきた。この記事では、その一冊がどうキャリアの舵を切り続けているのか、大学時代から今までの道のりを振り返る。

サードドアのヒーロー画像

私のキャリアの選択は、いつも「どこにサードドアがあるか」を探す旅でした。大学時代に休学して美容室チェーンでインターンをしたのも、就活では感じられなかったサードドアがありそうな予感を感じたからでした。新卒でリクルートを選んだのも、「ここならサードドアが一番見つかりそうだ」と思ったからでした。

そして4ヶ月前、私はそのリクルートをやめました。まだ創業期のNexGenにジョインし、尊敬する人たちとまた一緒に走る道を選びました。その決断の背景にはやはり大学生の頃に読んだ一冊の本『サードドア』があったからだと思います。


『サードドア』が教えてくれたこと

この本が教えてくれたのは、成功への道は一つではない、ということでした。

著者のアレックス・バナヤンは、常識外れのやり方でビル・ゲイツやスピルバーグに会いに行き、彼らの「第一歩目」を聞き出していく。例えばスピルバーグは、映画学科に落ち続けた後、スタジオに潜り込んで空き部屋を勝手にオフィスにし、自主制作映画を武器に22歳で監督契約を勝ち取った。王道の列から外れても、自分の道は創れる。ー

その力強いメッセージに、大学生だった素直な私は心を掴まれました。


リクルートでの学びと、熱中の軸

新卒で入ったリクルートは、環境も先輩も最高でした。基礎を叩き込む研修、任せてもらえる裁量、本気でフィードバックしてくれる上司。ここで得たスキルや視座がなければ、今の私はいません。

そんな中で組織の一員としてではなく、事業の当事者として、心拍数が上がるような仕事がしたい。その思いが、徐々に私を外へと向かわせました。どうすればもっと自分は心の底から熱くなれるのか?自問自答する中で、先輩から聞いた「人・事業・スキルのどれを軸に仕事を選ぶか」という言葉を思い出しました。

私にとっての絶対的な軸は「人」でした。尊敬できる人と一緒に走れるかどうかが、私の熱量を左右します。


サードドアが目の前に現れた瞬間

自分の軸が明確になりました。安定や肩書よりも、尊敬できる人と一緒に、事業創造の最前線に立てるか。

そんなことを考えていた矢先、リクルートをやめた先輩とまた一緒に仕事をする機会が巡ってきました。

まさに、小さいサードドアのが現れた瞬間でした。

リクルートという恵まれた場所で得た経験があったからこそ、次の挑戦の機会に気づき、飛び込むことができました。目の前で「文化祭前夜みたいにワクワクする景色」が広がっていて、そこに飛び込む自分を想像したら、止められませんでした。


入社して4ヶ月。リクルートでは、いちマーケ担当者だった私が、今はマーケティングのプロジェクトを率いています。緊張で手汗を握りながら、必死に背伸びをしながら、自分の言葉で事業が動かし、事業を作っていく感覚があります。まさに探していた熱中があります。


あなたのサードドアはどこにある?

これは転職や起業を勧める話ではありません。

ただ、もし今の場所に違和感を感じているなら、「第三のドア」という選択肢を頭の片隅に置いてみてほしいです。

最後に『エッセンシャル思考』で引用されていた、メアリー・オリバーの詩で記事を終わらせます。

Tell me, what is it you plan to do with your one wild and precious life?

教えてくれないか。君は、そのたった一度きりの、荒々しくも貴重な人生を、どう使うつもりなんだい?