Google Antigravity は「AIエージェント主導型のIDE」として発表されましたが、実際に使ってみて感じたのは、これは新しいIDEというよりも新しいチャット形式だということです。
もちろん、コーディングを行うエンジニアにとっても便利なツールであることは間違いありません。しかし、むしろコーディングをしない人、特に企画職の人にとってこそ、もっと大きな変化をもたらすツールだと確信しました。
会話しながら「思考」を「形」にする
普段、ChatGPTやGeminiを使って仕事をしているとき、こんなフローになっていませんか?
- AIとチャットしてアイデアを壁打ちする
- 良いアウトプットが出たら、それをコピーする
- Google DocsやNotionにペーストして整形する
- タスクリストを自分で作る
この「コピペして整形」という作業、実は一番クリエイティブじゃない時間です。
Antigravityが革新的なのは、チャットした内容を自律的にタスク化し、アーティファクト(成果物)としてまとめてくれる点です。
コピペからの解放
Antigravityのエージェントは、こちらの意図を汲み取って、勝手にファイルを生成し、計画書(Implementation Plan)を書き、タスクリスト(Task List)を更新してくれます。
私たちがやるべきことは、エージェントと「会話」することだけ。 「こういう企画を考えているんだけど」「もっとこうしたい」と話しかけるだけで、画面の向こうでエージェントが手を動かし、見やすい形式にまとめて提示してくれます。
これは、会話がそのまま仕事の完了に直結する体験です。
企画職にこそ、Antigravity
自分で考えたことを会話しながらテキストにまとめ、ドキュメント化していく。 このプロセスは、エンジニアリングに限らず、あらゆる企画業務に共通するものです。
- 新規事業の企画書
- マーケティングプランの策定
- 記事の執筆
これらすべてにおいて、Antigravityのような「自律型エージェント」は強力な相棒になります。
「IDE(統合開発環境)」と聞くと、黒い画面にコードが並ぶ難しいツールだと思ってしまうかもしれません。でも、Antigravityの本質はそこではありません。
それは、あなたの指示を理解し、自律的に手を動かしてくれる優秀な部下が、チャットの向こうに常駐している感覚に近いのです。
まとめ
Google Antigravityは、エンジニアのためだけのツールではありません。 それは、AIとの対話をより生産的な「成果」へと変換する、新しいインターフェースです。
もしあなたが、「AIは便利だけど、結局最後は自分でまとめなきゃいけないのが面倒」と感じているなら、ぜひ一度この新しい体験に触れてみてください。 そこには、コピペから解放された、本質的な「思考」と「創造」の時間があるはずです。


